子守唄研究室
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ねんねこ通信

タイトル:ねんねこ通信9号
日付:2004/1/3(土)

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 ねんねこ通信 9号 2004.1    http://komoriuta.cside.com/
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◎目次

●謹賀新年

●マザー・グースから――ねんねんころりよ 木のこずえ

●コラム--おはなしのろうそく

●編集後記

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◆謹賀新年
 「子守唄をたずねて世界中を歩きたい」という私の夢は、年をかさねるごとに大き
くなっていきます。そして膨らんできます。旅先で手に入れた資料も増えてきました。
以前から集めていた資料の整理もできないままなのですが、気持ちだけが前のめりに
なっています。
 昔からいわれている諺にあるように「1年の計は元旦にあり」で、今年はもう少し
資料の整理と研究に時間を割こうと思っています。
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◆マザー・グースから――ねんねんころりよ 木のこずえ

 ねんねんころりよ 木のこずえ
 風が吹いたら  ゆりかごゆれる
 枝が折れたら  ゆりかご落ちる
 赤ちゃん ゆりかご 何もかも (谷川俊太郎訳 講談社文庫)
 
 Hush-a-bye, baye, on the tree top,
When the wind blows the cradle will rock;
When the bough breaks the cradle will fall,
Down will come baby, cradle, and all.

 これは英米の子守唄の中でいちばん親しまれているものだそうです。
 木の枝にゆりかごをつるし、風に揺さぶらせる風習がイギリスにあったかどうかは
わからないのですが、メイフラワー号でアメリカへ渡った清教徒たちが、アメリカ・
インディアンの風習を見て作詩をしたのではないかと・・・。(前出本より)

 マザー・グースの中には残酷な内容の歌も多くありますが、風が吹いて枝が折れた
ら、赤ちゃんもゆりかごも何もかも落ちてしまうと、さらりと言ってしまうところに
怖さを感じますが、その反面、危険なところに赤ちゃんを寝かしてはいけない、と言
う忠告とも受け取ることが出来ます。
 子守唄にうたわれている内容は先輩からの「生活の知恵の伝承」でもありますから、
若い親たちに注意をうながしているのだと思います。
 
 日本にも「ゆりかごのうた」がありますが、赤ちゃんもゆりかごも安全です。
 
 ゆりかごのうたを カナリヤが うたうよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
 ゆりかごの上に びわの実が ゆれるよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
 ゆりかごの綱を 木ねずみが ゆするよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
 ゆりかごの夢に 黄色い月が かかるよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
                           (詩 北原白秋)
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コラム
 おはなしのろうそく
 (財)東京子ども図書館発行の、カラフルな表紙に包まれた小さな本です。文庫本
の大きさで、50ページくらいのものですから、いつでもどこへでも持っていかれます。
自分の子どもにも近所の子どもたちにも読んであげたもので、手元に16冊あります。
 別冊の「えほんのせかい こどものせかい(松岡享子著)」にステキな言葉がたく
さん書かれています。「幼児の時代は、絵でものを考える時代です。だから、絵本が
必要なのです」「絵本の時代は、心を育てる時代です。子どもが、絵本から受けるそ
ぼくな感動を、うんと大事にしてやってください」「物語絵本は楽しむもの―どうぞ
質問魔、説明魔にならないでください」などなど。
 そして「子どものなかにある、よいものに手を伸ばそうとする力と、よい本の中に
ある、子どもに訴えかける力とを信頼しましょう」と。当時、私がこのような志を持
って読み聞かせをしていたかどうか忘れてしまいましたが、30年以上も前に書かれて
いても、今も新鮮な気持ちで読むことが出来るステキな内容です。
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編集後記
ドイツ語とフランス語で歌われている子守唄のCDを手に入れました。辞書を片手に
もう一方には拡大鏡を持って、悪戦苦闘しています。曲名だけは書いてあるのですが、
歌詞は耳を頼るだけなのです。私にとってそれは無理なこと。
 でも、雰囲気は十分に伝わってきます。子守唄ですもの。
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