

タイトル:ねんねこ通信20号
日付:2006/9/29(金)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ねんねこ通信 20号 2006.9 http://komoriuta.cside.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎目次
●障害者自立支援法
●戌年にちなんで--山犬の頭をした裁判官(エジプト)
●コラム--「エジプト10日間の旅」
●編集後記 ============================================================================ ◆障害者自立支援法 この4月、障害者自立支援法が施行されました。厚生労働省・全国社会福祉協議会 発行の小冊子によれば「障害者が地域で安心して暮らせる社会の実現を目指します」 と書いてありました。ポイントとして(1)障害の種別(身体・知的・精神)にかか わらず、障害のある人々が必要とするサービスを利用できるよう、サービスを利用す るための仕組みを一元化し、施設・事業を再編(2)障害のある人々に身近な市町村 が責任を持って一元化サービスを提供(3)サービスを利用する人々もサービスの利 用量と所得に応じた負担を行うとともに、国と地方自治体が責任を持って費用負担を 行うことをルール化して財源を確保し、必要なサービスを計画的に充実(4)就労支 援を抜本的に強化(5)至急決定の仕組みを透明化、明確化→→→障害のある人々の 自立を支えます。 (3)の「利用量と所得に応じた負担」が障害者とその家族にとって問題になって います。多くの障害者は、その得られる賃金では、マイナスになってしまうからです。 ============================================================================ ◆戌年にちなんで--山犬の頭をした裁判官(エジプト) 大きな天秤を前に、山犬の頭をした裁判官と死者が向き合っている絵が神殿の奥に 描かれていました。天秤皿には死者の心臓、もう一方の皿には羽根が1本乗せられて います。心臓が羽根よりも軽ければ天国へ、重ければ側にいる動物(ワニなど)の餌 食にされてしまうのだそうです。 子守唄に出てくる「いぬ」は「おどし」の意味で用いられています。 泣くな泣くなよ 泣かせぬために 子守つけたり 家業のために 泣くな泣くなよ 泣かねでねらじゃ 泣けば山がら白犬っこ来るぁね 一匹吠えればみな吠える (青森県)
ねんにゃこ コロチャコ ねんにゃこ コロチャコ よ〜よ 向エの山の白犬コーよ 一匹吠えればみな吠える〜ウ (秋田県)
ねんねこやエ ねんねこやエ 泣くな泣くな 赤ん坊よ お母さんの乳をあげますよ ねんねこ ねんねこやエ ねんねこやエ ねんねこやエ ねんねこ山の 白犬コ 一匹吠えればみな吠える 八一年寄りの仕事にゃ 緩くない(楽でない) 年は七十六でがす 若い姉さんなれば こわくもない(疲れもしない) ねんねこやエ ねんねこやエ (岩手県)
お山のおくのしろ犬子(いんこ) 一匹吠えればみなほえる 山を越えれば里へゆく 里のみやげになにもろた あらねか、お菓子か、風車、 でんでん太鼓に笙の笛 (山形県)
ねんねん寝山の白尾犬(しろぼいぬ) 一匹吠えれば皆吠える ねんねこ、かんかこ、ねんねこや (宮城県)
ねろってば、ねない子は三次郎さんの子 三次郎さんによく似た白ぼ犬 一匹吠えればみな吠いる 焼餅一つでみなだまる (福島県)
おらが坊やは、泣くなよ かんかつやしまの白犬が 一匹吠えればみな吠える なくなよねんねしな (静岡県)
これらの「いぬ」は狼のことだと思われます。「遠野わらべうた」の中で「しろお おえぬ」のことについて「遠野は四方を山に囲まれた盆地で、早池峰山には昔たくさ んのおおえぬ(狼)がいた。夜になると一匹の白い狼が他の狼を率い、山の尾根から 尾根へと風のようにかけ回るというので「千匹狼」といわれ、恐れられていた。それ で、この唄を子どもに聞かせて寝かしつけたという」と阿部ヤエさんが語っています。 ============================================================================= コラム 「エジプト10日間の旅」 かねてから文明発祥の地であるナイル川沿岸を訪ねてみたいと思っていました。そ のチャンスが訪れ、この夏のエジプトに行ってきました。 先ずはギザのピラミッドとスフィンクス、サッカラの階段ピラミッド、ルクソール の王家の谷、アスワンのアブ・シンベル神殿などなど。 エジプト考古学博物館ではツタンカ−メンの墓の出土品の数々と歴代の王・王妃の ミイラ、5000年の歴史を目の当たりにして、人間の英知に感激しました。 ナイル川上流の防衛のために作られたというコム・オンボ神殿では、壁に数々の医 療器具やカレンダーが刻まれていました。そこにオリシス神の妻イシス女神が、出産 のために椅子のような台に座っている姿がありました。日本でも座って出産する風習 (座産)がありましたが、こんなところで共通点を見つけて、ちょっとほくそえんで しまいました。母子の関係で気をつけて見ると、牝牛の姿の女神ハトホルから乳を飲 むアメンヘテプ2世の像、お互いに立ったままで授乳している壁画(浮き彫り)など、 女性の存在が多く刻まれていました。 =========================================================================== 編集後記 エジプトは暑かった。そして暑さ負けして体調を崩してしまいました。ツアーの皆 さんから親切を受けて1日で回復したのですが、その後は食事(特に油を使った料理) に細心の注意を払いました。最後の見学場所ダハシュールのピラミッドは、先ず入り 口まで30m登り、狭い階段を70m下って広間に着き、そこから10mくらい上ると石棺 があったてであろう所に行き着きます。帰りはその同じ通路を帰るのです。普段使っ ていない筋肉を使いました。帰宅後、その筋肉の痛みと、身体からあの「暑さ」が抜 けるまで数日かかりましたが、楽しい旅でした。 ============================================================================ このメールの配信を今後希望されない方は、お手数ですが、次のURLから配信 中止の手続きをお願いします。 http://komoriuta.cside.com/nenneko/koudoku.html ---------------------------------------------------------------------------- ●子守唄研究室
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