子守唄研究室
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ねんねこ通信

タイトル:ねんねこ通信131号
日付:2024/12/28(土)

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 ねんねこ通信 131号 2024.12  https://komoriuta.sakuraweb.com/
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◎目次
●政策主婦

●わらべ唄の風景(その2)

●コラム―源氏物語〜光る君へ

●編集後記
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◆政策主婦
 いま「103万円の壁」がメディアで取り上げられていますが、私は「政策主婦」と
いう言葉を思い出しました。将来無年金の主婦を救うために考えられた政策です。こ
の3号被保険者制度は、保険料を納付せず年金を得られるということで、社会保険の
負担と給付の原則を大きく崩しました。妻が夫の庇護のもとで生きることを促す制度
がはじまった1986年は、男女雇用機会均等法が施行された年でもあります。男女が同
じように働くという均等法の趣旨とも矛盾があります。また、年収の壁の問題だけで
なく、保険の原則を崩していることやジェンダー平等の面からも、考え直す問題では
ないでしょうか。
 近視眼的な考え方では大海は見えません。矛盾を抱えたまま、小手先の作業だけで
解決できる問題でもありません。この機会に総合的な観点から改革に取り組んで欲し
いと思っています。
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◆わらべ唄の風景(その2)
 お正 お正 正月は松立って竹松立って
       喜ぶものは お子供衆 
       いやがるものは私より
       旦那の嫌いな 大晦日
       一夜明くれば 元日で
       年始のお祝い 申します
       一や二 三や四 五や六
       七 八 九の十
 ※島根県浜田地方の唄です。羽根突唄として残っていますが、類歌は他の地方にも
 多くあります。
 
 凧 凧あがれ  天まであがれ
 ※子どもが凧あげに風を呼ぶ唄として全国に分布しています。
 
・もういくつ寝ると お正月
 お正月には 凧あげて コマを回して遊びましょう
 早くこいこい お正月
・もういくつ寝ると お正月 
 お正月には毬ついて 追い羽根ついて遊びましょう
 早くこいこい お正月
 ※このような童謡がうまれる原点になっているようです。
 
・おおさむ こさむ 山から小僧が飛んできた
 何と言って 飛んできた
 寒いと言って 飛んできた
 または
・大寒 小寒 山から小僧が泣いてきた
 何と言って 泣いてきた
 寒いと言って 泣いてきた
 
 風の又三郎(宮沢賢治著)の冒頭に書かれている
 どっどど どどうど どどうど どどう
 青いくるみも吹きとばせ
 すっぱいかりんも吹きとばせ
 どっどど どどうど どどうど どどう
 ※父親の仕事の関係で山の学校に転校してきた、高田三郎という少年の話です。
 
 北風小僧の寒太郎
・北風小僧のかんたろう 今年も町までやってきた
 ヒユーン ヒユーン ヒュルルン ルン ルン ルン
 冬でござんす ヒュルルルルルルン
・北風小僧のかんたろう 口笛吹きふき一人旅
 ヒユーン ヒユーン ヒュルルン ルン ルン ルン
 寒うござんす ヒュルルルルルルン
・北風小僧のかんたろう  電信柱もないている
 雪でござんす ヒュルルルルルルン
 ※こんな童謡になったのでしょうか。作詞 井上隆夫  作曲 福田和禾子 
 これらの歌はユーチューブで聞くことが出来ます。
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◆コラム―源氏物語〜光る君へ
 源氏物語は、平安時代中期に一人の女性によって書かれた長編物語です。平安末期
には「源氏物語絵巻」として絵画化されました。作者の紫式部は、貴族階級の全盛期
だった平安中期に生き、宮仕えで宮中の内情にも日常的に接していたので、当時の貴
族社会を自ら見聞きしたことや思いを書き綴っています。物語は変体仮名で書かれて
いましたが、紫式部の漢籍、漢詩、和歌への知識と見識の深さが随所に活かされてい
たので、男性貴族からも読まれていました。しかし、この原本は現存せず鎌倉初期の
「藤原定家自筆本」が現存する最古の写本だそうです。また、書かれた当時の題名が
何であったかは明らかではなく、執筆時に作者が命名していないようです。

 中央公論社から昭和40年に発行された「谷崎潤一郎 新々訳 源氏物語 巻十 と
別巻」を改めて手にしました。題字・装丁は安田靫彦、挿画には安田靫彦、奥村土牛
・福田平八郎・堂本印象・山口蓬春・中村岳陵・菊池契月・徳間神泉・小倉遊亀・太
田聴雨・中村貞以・山本岳人・橋本明治・前田青邨の皆様方が関わっています。巻十
は夢の浮橋まで、別巻には隆能源氏物語絵巻や年立図表、人物略説、人名名寄などが
記載されています。物語を深く読み解く上でのよい資料になります。「なりました」
と書いていないのは、まだ全巻読んでいないということなのです。気を引き締めて、
全巻読破に挑戦します。
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◆編集後記
 1月1日の能登半島地震からもうすぐ1年になります。余震も多くあり、豪雨災害も
ありました。自然の驚異を思い知らされた年でした。
2025年1月20日アメリカ第47代大統領ドナルド・トランプ氏が誕生します。どのよう
に世界が変わるのか少し不安を感じていますが、これ以上、争い事が拡がらないよう
祈るばかりです。
 屋上の植物たちは暑い夏を無事過ごしました。熱帯性の花々の冬の手当てに一苦労
しています。インフルエンザが大流行しているようです。お体ご自愛下さい。
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