子守唄研究室
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ねんねこ通信

タイトル:【ねんねこ通信】4号 2003.4
日付:2003/4/20(日)

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 ねんねこ通信 4号  2003.4    http://komoriuta.cside.com/
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◎目次

●戦時下の子供たち

●江戸子守唄:里のお土産にもらったものは?(その2)

●コラム--保育環境は子供の立場にたって

●編集後記

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◆戦時下の子供たち
 イラクでの戦禍が各局のテレビから放映されています。この戦争の発端を考えると
何か割り切れないものが残ります。子供たちは安心して食べたりあそんだり、そして
眠ることが出来るようになったでしょうか。
 一日も早く復興して、子供たちが心身ともに癒されることを願っています。
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◆江戸子守唄:里のお土産にもらったものは?(その2)

 前回は主に「オモチャ」についてでしたが、今回は「食べ物」がうたわれているも
のを調べてみました。
 
 ねんねん ねんねねんね ねんねんよ
 ねんねのお守りはどこへ行った
 山越え川越え 里へ行った
 里の土産に何もろた
 あめやせんべや おこしごめ
 おこしごめというものは
 親の乳よりなほあまい (大阪 泉州地方)
 「おこしごめ」や「甘草カンゾウ」「飴・甘露」など甘いものは、いつもは口に出
来なかったものですからお土産とされたのでしょう。三重・奈良・和歌山県などでう
たわれていました。石川県では「串柿」もありました。

 ねんねんころころ誰がした
 あんにゃの子守(ベエヤ) どこ行った
 山山越えて里行った
 里の土産は なんじゃった
 赤い椀にまま一杯 赤い皿に肴(トト)一杯 (石川県) 
 このようにご飯におかず(ほとんどが魚)を、とうたっている地方は静岡・富山・
福島に多く見られました。
 
 ねんねんねんねこやあ
 ○○ちゃんはよい子だ ねんねんやあ
 ○○が寝たまに餅(アモ)ついて
 牛(ベンベ)の子に負わせて
 山を越えて里に行く
 里の土産になにもろた
 人参大根に牛蒡のひげ ねんねんやあ  (島根県)
 このような野菜がお土産だったところは和歌山・青森・福岡で聞き取った中にあり
ました。他に「田螺コ いわしコ 京の菓子(岩手県)」もありました。

 「お土産」をうたっているのは、ほとんどが「眠らせ唄」に分類されるもので、
保護者がわが子を寝かしつける時にうたったものです。しかし、子供はいつもすぐ寝
るわけではありません。ぐずっているとどうするか、時には子供を脅したりもします。
 次回はそのような子守唄を紹介します。
  
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コラム
 保育環境は子供の立場にたって
 厚生労働省が設定している育児休業取得率は、男性10%・女性80%だそうですが、
一昨年の調査によると、男性は0.55%・女性60%だったとのことです。大企業や公務
員では比較的取りやすい環境になってきたようですが、数値目標を達成する道のりは
遠いようです。
 子育て支援策の一つで、空き店舗や事務所を利用した保育事業に、公的な補助金が
出ることをご存知でしょうか。不況対策で一石二鳥を狙っているようですが、保育さ
れる子供たちの立場にたってみると、住環境に問題があるように思います。日照時間
や避難路、自然と触れ合える遊び場など、収益や利便性だけでは解決できないものが
あるからです。
 大人は自分の立場で考え行動できますが、幼い子供はそれができません。子供たち
の権利を守るために作られた法律も、遵守されなければ絵に描いた餅です。係わって
いる私達から声をあげていかなければと思いました。
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編集後記
新年度になって職場異動があり、あれこれと気ぜわしい日々を過ごしています。通
勤経路も変わり、いま花の季節、自宅から3km余りの道をスニーカーを履いて歩い
ています。そのうち疲れてバス通勤になるでしょうけれど・・・。
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