子守唄研究室
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ねんねこ通信

タイトル:ねんねこ通信26号
日付:2007/8/25(土)

タイトル:ねんねこ通信26号
日付:2007/8/25(土)

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 ねんねこ通信 26号  2007.8    http://komoriuta.cside.com/
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◎目次

●一人旅とバスツアー

●子守唄異聞――東京

●コラムー「サザエさん」と子守唄

●編集後記
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◆一人旅とバスツアー
 私が初めて一人旅をしたのは、今からちょうど50年前、高校1年生の夏、宮崎県
に住んでいる母方の祖母に会いに行く旅でした。当時の汽車の旅は、東京から都城ま
で約30時間、トンネルに入ると窓からススが入ってくるので、慌てて窓を閉めると
いう、けっこう忙しかったことを覚えています。勿論クーラーなどはなく、3等車は
堅い座席で眠ることもままならない旅でしたが、緊張の中にも非日常を楽しめました。
 今は、旅行社が企画してくれるツアーを利用して、あちらこちらに出かけています。
時刻表とにらめっこする楽しみはないのですが、気楽さは申し分ありません。少し前
までは、女性グループが目についていたのですが、近頃は夫婦連れが多くなってきた
ように感じます。第2次ベビーブームの影響でしょうか。
 宿泊でも「一人参加可」と表示のある企画が増えたことは、私にはうれしいことな
のですが、世の中が変わってきたということなのでしょうか。
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◆子守唄異聞――東京
 サザエさん一家は、福岡から東京の世田谷区に引っ越して来ました。昭和の時代の
庶民の生活が、この家族を通して語られています。
 東京でうたい継がれてきた子守唄にも、風俗や生活・歴史などを物語っているもの
がありました。

 ・四月八日はお釈迦様のお誕生
  いかに宗旨をひろめるとても
  お酒を飲まずに甘茶を飲んで
  ぺんぺん草花のいただき肴で
  裸で浮かれましょ
  五月幟はちまきに柏餅
  菖蒲刀に義経弁慶
  神功皇后 加藤の虎狩り
  鬼奴がこわがる
  みなさん大きな鯉をあげる

 ・お盆がすんだらお正月
  勝沼さんは武田武士
  菱より三月雛まつり
  祭万燈 山車 屋台
  鯛に平目に蛸まぐろ
  ロンドン異国は大港
  登山するのがお富士さん
  三遍まわって煙草にしょ

 ・正直正統 伊勢のこと
  琴に三味線 笛太鼓
  太閤さまは関白じゃ
  白蛇の出るのは柳島
  縞の財布に五十両
  五郎十郎 曾我兄弟
  鏡台 針箱 煙草盆
  坊やはよい子だ ねんねしな

 ・坊やはよい子だ ねんねしな
  品川女郎衆は十匁
  十匁の鉄砲玉
  玉屋の花火は大元祖
  あんかけ豆腐に夜たかそば
  相場お鉦はどんちゃん
  母ちゃん 四文おくれ
 
 ・おらが隣の爺さまが
  あんまり子どもをほしがって
  京都鼠をとらまえて
  月代(サカユキ)そって髪ゆって
  あすはお城の御普請で
  牡丹餅売りにだしたれば
  石垣なんどのあいだから
  隣の三毛猫お出やって
  牡丹餅ぐるみにしてやった

 子守唄の歌詞は口承者によって様々に変えられています。内容の正確さよりもその
人の興味がどこにあったか、そんなことを想像するのも楽しいものです。
 他県にもありますので、整理が出来次第お知らせします。
これらの唄は「日本伝承童謡集成 第1巻 子守唄篇」(株)三省堂発行に載ってい
ます。編纂者は北原白秋です。
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コラムー「サザエさん」と子守唄
 朝日新聞に連載されていた「サザエさんをさがして」が単行本として出版されたの
で、買い求めました。そして、以前から持っていた文庫本の「サザエさん」45巻を
一気に読んでみました。その中でタラちゃんが話題になった事は何度もありましたが、
サザエさん自身は一度も子守唄を歌っていませんでした。
 子守唄が文字として書かれていたのは、2編ありました。

 サザエさんがワカメちゃんに「ハイ おみやげ よごさないのよ・・」と言ってお
人形を渡します。するとワカメちゃんは、その人形を箱ごとおんぶして「ねんねんよ
〜 おころりよ〜」と、歩き回りながらうたっている。(文庫本5巻)
 21巻では、ぐずっているタラちゃんを負ぶって台所仕事をしているが、泣きやま
ないので外に出ると、そこにカツオくんがいて「ねむいんだね」と。すると彼は友達
を呼んで「ねむれよいこよ〜〜♪」とコーラス。タラちゃんはパッチリ目をあけてし
まう。「こどもダークダックスか!!]とサザエさん。

 作者が独身だったからなのか、世間から子守唄が消えかかっていたからなのか、残
念ながら私が期待していたものは得られませんでした。
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編集後記
 今年の夏は「暑い!」と何度叫んだ事か。家にこもって「布ぞうり」作りに挑戦し
ていました。1作目は不出来なのですが、履き心地は満点?です。フローリングの床
掃除には重宝する履物です。これと言った目的もないのですが、たまってしまった端
布の整理をかねて楽しく作り続けています。親しい人へのプレゼントにでもしようか
と思っています。 
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