

タイトル:ねんねこ通信138号
日付:2026/2/28(土)
ねんねこ通信 138号 2026.2 https://komoriuta.sakuraweb.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◎目次
●真冬の衆議院議員選挙
●羽衣伝説・天女伝説(その1)
●コラム―天人女房その他 昔話叙説V
●編集後記 ============================================================================ ◆真冬の衆議院議員選挙 2月8日、所によっては大雪の中、投票が始まりました。投票率は全国小選挙区・ 比例区とも56%強でした。東京都は59%、大雪で大変だった地方で最高だったのは山 形県で60.78%、低かったのは青森県で49.34%でした。今回は選ぶ方も選ばれる方も 大変な選挙でしたが、高市人気だったのでしょうか、自民党の圧勝でした。 ============================================================================ ◆羽衣伝説・天女伝説(その1) 旅行先の倉吉で「羽衣の池」を地図上に見つけました。観光案内所で尋ねたところ 教えてくださいました。「打吹天女伝説」です。 昔、一人の男が池の浅瀬で美しい天女が一人水浴びをしているのを発見しました。 男は天女に恋をし、近くに脱いであった衣を隠してしまいました。天に帰れない天女 は男の女房になり、二人の子を授かりました。そんなある日、天女は羽衣を見つけ自 分の体に羽衣をはおってみると、今まであった親子の愛情はたちまちうすれ、子ども 達を地上に残したまま天界に飛んで行きました。二人の子ども達は大いに悲しみ、近 くの小高い山(現在の打吹山)に登り、笛を吹き、太鼓を打ち鳴らし、母親に呼びか けました。しかし、母親の天女は二度と地上には帰ってきませんでした。 ※打吹山の麓近くに打吹小学校があり、旧校舎の外壁にこの伝説を基にした絵が描 かれています。(鳥取県倉吉市) 昔、美しい女性が3人泳いでいました。その傍らに綺麗な着物がかけてあったので 男は、一枚の着物を隠し家に持って帰りました。天女達は帰る時が来たので羽衣を探 しましたが一枚見つかりません。早く帰らなければならないので、二人の姉達は先に 帰ってしまいました。仕方なく近くを探しまわり男の家を見つけ、事情を話し一晩泊 めてもらうことになりました。数日探しても見つからず、仕方なく男の妻になり、数 年後子どもも生まれました。ある秋のこと稲刈りをしていた男が、みお(稲を積んだ もの)の中へ隠した羽衣を見ているのをみつけた子どもが「それは何?」と尋ねると 「これは羽衣というものだ。お母さんには言ってはいけない」と。ある日、母親が縁 側で針仕事をしていると子どもが「アバアアン(母)の羽衣をテテ(父)はみおに積 み込んだ」と歌いました。次の日、男が出かけたすきにみおを崩して羽衣を見つけま した。男に書置きをしてから、子どもをおぶって天に昇っていきました。男が帰って きて二人を探しましたが見つかりません。囲炉裏の傍にあった書置きには「一番鶏が 鳴かないうちに肥しを千積んでそこに夕顔の種を植えて、それが大きくなったら、そ の蔓につかまって天まで昇ってこい」と。男は残念に思ったけれど、隣のお婆さんに 夕顔の種をもらって植え育てました。蔓が伸びて天まで届いたようなので、昼飯を持 って昇り始めたがなかなか辿り着けません。下の方が見えなくなってしまったが、昇 りに昇ました。肥料が足りなかったのか、天の端に手が届かない。思案していると犬 の尻尾のようなものが見えたので掴まったら、犬が驚いたのかワンとはねあがったの で天の庭に落ちました。そこに自分の子どもがいたので「なんでお母さんに教えたん だ!」と叱ったが、天の爺様が「よく来てくれた」と歓迎されたのでそのままにしま した。毎日、何も仕事をせずご馳走になっていたのですが、「何か仕事を下さい」と 言ったら、庭にあるサカンデの数を調べるように言われました。十までは数えられた のですが、それ以上は数えられず子どもに手伝ってもらい「百が十では千だよ」と千 あることを爺様に告げました。次の日は、杉山の杉の木が倒れてしまったのでその数 と、あたらしく植えた杉の数を調べる事。大風で倒れた杉はあちこちに倒れているの で数えようがありません。困って倒れた杉の木に腰かけていると蜂がやってきて、ブ ンブンブンと羽音で教えてくれました。次の日は、向こうのひら畑(段々畑)に西瓜 泥棒がくるので、盗人の番をするように言われました。大きな西瓜がゴロゴロあって 、熟しているようだったので「一つ食べてもわからないだろう」と、一番熟した西瓜 に穴をあけ食べてしまいました。いい気持ちになって寝ていたら風が吹いてきて、ゴ ロゴロゴロと転げ落ちてしまいました。そこは自分の家、誰かが枕もとで叫んでいて 「なんだ、まだ寝ているのか」と言われました。羽衣を隠したところから全部「夢」 だったのです。その男の名前は「元三郎」まだ続きを見たかったけれど、それはかな わぬことでした、とサ。(秋田県鳥海村) ※すべては夢物語でした。
昔々、一人の男がいました。ある日、山に木こりに行ったところ、天から三人の女 たちが降りてきて水浴びを始めました。木の間から見て、一番美しい女の着物を取っ て隠してしまいました。その女が天に帰れなくなって泣いていました。男は心配そう な顔をして泣いている理由を聞きました。女が訳を話すと「それなら俺の家に行って 休んでいろ」と家に」連れて行き世話をました。しばらくして男が山へ働きに行って いる間に「誰が私の着物を隠したのだろうか」と家中捜しまわりました。すると古い 葛籠の中に少し虫食いがあったけれど着物を見つけました。羽織ってみると飛べまし た。「恋しくば尋ね来てみよ天竺の 五百流れは二流れ十五夜の月」と書置きをして 仏壇に置いて天竺に帰ってしまいました。男が帰ってきて女のいないことに気付き探 していたら、書置きを見つけました。人に読んでもらって、訳を話し相談しました。 「虱を三升埋めて、そこに夕顔を植えると天竺まで行ける」と教えてくれたので、虱 を集めるためにお宮に行って乞食から集めたのですが少し足りませんでした。でも、 その虱を埋めて夕顔を植えたらずんずんと伸びたので、先が見えなくなったので登っ て行きました。もう少しのところで高みに届かなかったので困っていると、頭の上に 馬の足が踏み抜いてきたので、足に抱きついて天竺に引き上げられました。ずーっと 歩いていると茶屋があって、そこに座頭が二人笛を吹いていました。その一人に書置 きを見せて訊ねたが分からないと言ったので、もう一人にが「十五夜の月は有明だ・ 五百流れは二流れは千波だ・だから千波有明長者だ」と解いてくれたので訪ね歩いた。 家があったので「この辺りで竈の火焚きを置いてくれるところはないか」と聞いたら 隣の千波有明長者の家を教えてくれました。長者の家の火焚きになったけれど、字が 読めない自分を恥じ、仕事が終わると自分の部屋で一生懸命手習いをしました。ある 夜、その家の娘が便所に行った時、節穴から部屋を覗いてみたら、自分の着物を隠し た日本の男だったのです。しかし、その夜から娘は病気になってしまいました。家に どこか悪いところはないか、医者や占い師に見てもらったが見つからりません。「こ の家の若衆たちに水汲みに行かせて、その水を娘が飲んだら、その持ち帰った男を婿 にするといい」と医者が言ったので、若衆たちを風呂に入れ綺麗にしてから水汲みに 行かせました。娘は誰の水も飲みませんでしたが、最後に持ってきた火焚きの男の水 を飲みました。めでたく男は千波有明長者の家の婿になりました。大祝い後、2階の 部屋で寝ることになり、そこにあった弓を弾いてみると矢が飛んでいって何かに当た ました。翌朝調べてみると盗人でしたので、長者から褒められました。次に暴れ馬に 乗るように言われて恐る恐る乗ったのですが、山に向かって走りました。馬が止まっ たので見ると、そこに熊が死んでいので矢を射りました。家に帰って「熊を射った」 と言ったので家人が調べに行くと、熊の両目に矢が刺さっていたので、弓矢の名手と 褒められました。また祝い膳があり男はたらふく食べました。食べ過ぎたので夜中に 下痢気味になり厠に間に合わなく座敷でもよおしてしまいました。翌朝「誰がしでか したか」と長者が言ったので、普段から褒められたいと思っていた若者たちが、自分 だとそれぞれに名乗りをあげました。「なんということをした!早く掃除しろ!」と 長者に叱られその下痢糞を掃除させられた・これで一巻の終わり。(山形県最上郡) ※男に関して、このような話が伝えられているのは珍しいです。 ============================================================================ ◆コラム―天人女房その他 昔話叙説V 昭和48年11月発行。(株)桜楓社。著者は臼田甚五郎氏、1915年東京生まれ。日本 文芸伝統、口承文芸の研究者。 この本は、彼が話者を捜して地方をめぐり、土地の方言のまま書き留めてあるので とても貴重な資料ですが、原文のままでは解りにくいので私なりに解釈して書いてみ ました。忠実な訳ではないことを書き添えておきます。前号の文章は原文のままです。 何度も読み返してみると、何となく内容が分かるような気持ちになってきませんか? 前号で徳之島を沖縄県と書きましたが話者が沖縄の方でしたので、沖縄にも徳之島 があるのかと思ったのですが、鹿児島県だけでした。訂正します。 ============================================================================ ◆編集後記 イタリアで行われていた冬季オリンピックが終わりました。数々の名場面、感動ば かりしていました。3月にはパラリンピックが始まります。 24日でロシアがウクライナへの侵攻から4年になりました。ニュースで見るたびに 心が痛みます。両国とも死者の数が増え続けています。かけがえのない命が!
先日、千葉県の南房総に行ってきました。暖かい日で、いちご狩りと花摘みを楽し んできました。久しぶりのいちご狩り、美味しかったので40個以上食べました。満足 屋上の植物たちは、先日の雪で少しダメージを受けてしまいました。 ============================================================================ このメールの配信を今後希望されない方は、お手数ですが、次のURLから配信中止の 手続きをお願いします。 https://komoriuta.sakuraweb.com/ ---------------------------------------------------------------------------- ●子守唄研究室 ・ホームページアドレス https://komoriuta.sakuraweb.com/
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