子守唄研究室
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ねんねこ通信

タイトル:ねんねこ通信128号
日付:2024/6/29(土)

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 ねんねこ通信 128号 2024.6  http://komoriuta.cside.com/
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◎目次
●改正子ども・子育て支援法によせて

●小笠原の子守唄と古謡

●コラム―小笠原諸島

●編集後記
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◆改正子ども・子育て支援法によせて
 充実策の柱は、児童手当の大幅な拡充です。所得制限を撤廃し、支給期間を高校生
年代まで延長し、第3子以降は3万円に増額されます。財源の一つ「支援金」につい
ては医療保険料とあわせて徴収し、2028年度に総額1兆円を集めるとのことですが、
国民が支払う保険料が引き上げられます。
 合計特殊出生率(一人の女性が生涯に産む見込みの子どもの数)が1・20になりまし
た。沖縄県は1.60で最も多く、最も低いのは東京都で0.99でした。婚姻数も減ってい
ることも要因の一つだと思いますが、婚姻件数は2015〜2019年は約60万件で推移して
いるようです。厚生労働省が発表した「令和2年(2020)人口動態統計の統計」によ
ると2020年の離婚件数は19万3253組で、約2分おきに1組の夫婦が離婚していて、毎年
3月が最も多くなっている傾向があるようです。 
 ちなみに生涯未婚率は、2020年男性28%、女性18%で、2030年には男性の3人に1人
女性の4人に1人が生涯未婚者になるという予測もでています。
 子育て支援だけでは子どもは増えませんね。
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◆小笠原の子守唄と古謡
 小笠原の子守唄
 ・ぎんねむ ねむねむ 子守唄
  風にゆられた おはなしの
  かあさん ぬくもり 夢の中
 ・ぎんねむ ねむねむ 子守唄
  ゆうだち こだちの 風の中
  小さな声で うたいます
 ・おめめを とじたら お星さま
  大なみ 小なみの ゆりかごで
  ぎんねむ このはの 子守唄
  ※ぎんねむは初夏に白いいぽい雄しべを多数集合させて、白い半球状に見える花
  を咲かせる外来種です。赤もあります。ねむの木の仲間です。
  
 クジラの子守唄
 ・ねむれねむれよ 子くじらよ
  わたしの長い むなびれで
  ねむれねむれよ 子くじらよ
  アラスカへの旅 くじけぬように
  大きく育てよ この海で
 ・おいでおいでよ 子くじらよ
  おまえの友だち イルカだよ
  大きくジャンプ まけるなよ
  アラスカへの旅 くじけぬように
  楽しくあそべよ この海で
  ねむれねむれよ 子くじらよ
  ※動物もそれぞれの信号を使って、コミュニケーションをとっていると言われて
  います。母クジラが子クジラと接している様子を見て、人間がこのような「詩」
  を思いうかべたのでしょうか。なんとも微笑ましい情景です。
  
 小笠原古謡
  ギダイノー ウィ ギッピネイ ウエンナ ウイヤ ウィーヤ
  ヤロウィヤ ウィヤガ センワラウ
  ヤロウィヤ レンゲツウウィ ルギメッセ ハナテュッシ
  デギラニマガヨウ エマシゲレ
  ローレ ローレ ローレ
  ローレランサンバー
  ウエーニ ウエーニィナン
  ローレ ローレ ローレ
  ローレラン サンバー
  ウェーニ ウェーニィナン
  ※この歌詞の内容はただ今調べ中です。最初の定住者から受け継がれているよう
  に思えます。
  
 ・都遥かな 母島は 通い船さえ ままならぬ
  遠くかすんだ 島影の 沖の彼方の 貨物船
 ・風が吹いてる 季節風 高い白波 寄せる波
  今日も 明日も あさっても 便りのぞめぬ 波止場道
 ・島の暮らしの 切なさは 住んではじめて 知ったこと
  置いてきた娘コを想っても 心届かぬ 夜の雨
  ※母島のことを歌った古謡です。海が荒れると船の航行が出来なくなります。
  出稼ぎに出た母親でしょうか、島に残してきた娘を案じています。 
   (参考資料--小笠原・子ども歌集―小笠原小学校発行)
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◆コラム―小笠原諸島
 小笠原諸島は東京から約1000q南にある30余りの島々の総称で、おがさわら丸で
1日がかりの船旅を楽しめます。1593年、松本の城主小笠原長時の曾孫小笠原貞頼が
発見したと伝えられています。最初の定住は1830年(江戸時代)欧米人5人と太平洋
諸島民を含む20数人でした。国際的に日本領土として認められたのは1876(明治9)年
です。太平洋戦争を境に島民は本土へ強制疎開を命じられ、戦後は米軍の占領下にお
かれていましたが、1968(昭和43)年日本に復帰しました。

 約4800年前に火山活動により、父島列島・聟島列島が誕生し、その約400万年後に
母島列島が誕生しました。そこには環境に適した生き物だけが生き残り、それぞれの
進化をとげています。多くの固有種がみられ、植物で36%、昆虫類では28%、陸産貝
類では94%にもなります。2011年、世界自然遺産に登録されました。
(参考資料−−小笠原村産業観光課発行のパンフレットほか)
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◆編集後記
 猛暑が続き、各地で梅雨入りが遅れていましたが、東北まで梅雨入りが発表されま
した。梅雨時の雨は暮らしにとって大切ですが、雨量の多さが気になります。
 「近現代日本の家族形成と出生児数−子どもの数を決めてきたものは何か」研究者
による考えを次回コラム欄でお知らせしようと思っています。

 わが家の屋上は連日40度を超えています。その暑さにめげずに植物達は頑張ってい
ます。見事に咲いたマンデビラが目を楽しませてくれています。

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